街道の歩き方
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東海道中膝栗毛と街道の宿場や名所

東海道中膝栗毛に出てくる宿場や名所、名物などをまとめてみました。

川崎宿

奈良茶飯で有名な万年屋で最初の食事をとる。喜多さんが床の間に掛けてあった鯉の滝登りを見てフナがそうめんを食っていると勘違いする。落語の小噺でもよく聞く話。

神奈川宿

弥次さんが伊勢参りの子どもにからかわれて餅を買わされる。

戸塚宿

1日目の宿泊先

藤沢宿

茶店でだんごを温めるようにお願いすると、灰が舞い上がってほこりだらけになる。茶店で江ノ島までの道を聞かれるがまともに答えず怒らせる。温められただんごには炭の火がついており喜多さんが口の中を火傷。

小田原宿

2日目の宿泊先。五右衛門風呂の使い方がわからず下駄を履いたまま入った挙げ句に喜多さんが大暴れしたため風呂の底が抜ける。修理費を出すことで許してもらう。

当時五右衛門風呂は関西では使われていたが関東ではメジャーな存在ではなかった。正しくは底ぶたを上手く踏んで入ることで鉄の底に触れないようにしなければならない。

箱根宿

弥次さんが湯元で名物の細工物を売っている女の子から300文のタバコ入れを400文で買わされる。

喜多さんが峠を下っている最中に、格好をつけるためさらしの手ぬぐいで頬被りをするが実は越中ふんどしで、すれ違った女中たちに笑われる。

三島宿

3日目の宿泊先。宿の手前で買ったスッポンが逃げ出して喜多さんが指を噛まれて大騒動。

箱根峠の下りで知り合った十吉という男に有り金を盗まれる。十吉は「ごまの灰」だった。ごまの灰とは旅人のふりをして他の旅人から金品を盗む泥棒のこと。

「ごまの灰」の由来は、インチキ僧侶がただの灰を「護摩の灰」として売ったのが語源だとも、ゴマにハエが止まるとゴマと見分けがつかないことから「ゴマの蠅」が語源になったともいわれる。

沼津宿

宿の手前で、お金を盗まれてロクに食事もできずフラフラしていた弥次さんの頭に通りかかった飛脚の箱の角が弥次さんの頭を直撃する。

宿外れの茶屋で武士に印伝の巾着を売り、当座の金を手に入れる。

原宿

弥次さんが「まだ飯を食わず沼津をうちすぎて ひもじき原の宿につきたり」という歌を詠む。そば屋でそばを食べてやっと一息。

吉原宿

元吉原を過ぎた「かしわ橋」で真正面に見える富士山に二人とも感動して数首詠む。

喜多さんが少年の菓子売りから餅代をごまかそうとするも逆に余計にとられる。

蒲原宿

4日目の宿泊先だが、三島宿で金を盗まれたため旅籠ではなく木賃宿に泊まる。

木賃宿の食事は各自が持ち寄った食材を煮炊きするため、持ち寄る食材のない二人は食事ができない。巡礼の娘に夜這いをしようとした喜多さんが天井を踏み抜いて大騒ぎ。弥次さんの機転と修理費用を出すことで許してもらう。

由比宿

名物の砂糖餅に心惹かれるが我慢して、由比川を越えたところでサザエやアワビなどを食べさせてくれる料理屋で食事をとる。

絶景が楽しめる薩埵峠では雨に降られ何も見ることができなかった。

興津宿

茶店できなこをまぶしただんごと思い食べるときなこではなく糠をつけただんごだった。

府中宿

5日目の宿泊先。弥次さんは昔府中に住んでおり、昔の知り合いを訪ねて金の工面をする。金を得て気が大きくなった二人は遊郭のある二丁町で朝まで大騒ぎ。

翌朝府中発。朝食を食べたばかりで名物の安倍川餅は食べずじまい。

安倍川の渡しで川越人足に渡し賃をぼったくられる。

丸子宿

名物のとろろ汁を食べようと茶店に入るが、店の夫婦がケンカを始めて食べられずじまいに終わる。

岡部宿

6日目の宿泊先。本当はもっと先に行こうとしたが大井川が川止めのため、岡部宿で泊まることになった。

藤枝宿

藤枝宿の手前で老人とぶつかりいさかいになる。その老人と染飯茶屋で再び出くわす。「おごるから飲もう」老人に誘われ茶屋で宴会を始めるが、宴たけなわのところで老人は逃走。

島田宿

大井川の川越し運賃が高いと駄々をこねた二人、武士になりすまして安くあげようとするがあっさりと見破られる。

金谷宿

駕籠に乗った喜多さん、中で暴れたところ駕籠の底が抜ける。

小夜の中山で名物の子育飴を食べる。

日坂宿

弥次さん喜多さんが日坂に着いたのは午後2時ころで、本来ならばまだ泊まる場所ではなかったがきれいな娘たちが泊まっているのを見てここに泊まる。7日目(ただし岡部宿で何泊したのか不明のため7日目ではないかもしれない。以下同様)

きれいな娘は巫子で弥次さんは死んだ女房を呼んでもらう。インチキだとはわかっていながら死なせた女房に対して申し訳ない気持ちを抱く弥次さんであった。

浜松宿

8日目の宿泊先。あんまに「この宿には幽霊が出る」と脅されて洗濯物や南天の実を幽霊と見間違えて恐れおののく。

舞坂宿

今切の渡しで、船中でヘビをなくした男と一騒動を起こす。喜多さんの脇差しが竹光だとわかって笑われる。

新居宿

名物の鰻の蒲焼きを食べる。ケチな侍をからかってたのしむ。

白須賀宿

駕籠に乗ったところ、喜多さんが座布団の下から四文銭百枚の束を見つけてネコババする。ネコババした金を使って猿ヶ馬場の茶屋で駕籠かきにおごるが結局ネコババがばれそうになって自分の金で埋め合わせをすることになった。

二川宿

宿の付近で3人連れの尼僧に出会ってデレデレになる喜多さん。一緒に赤坂宿へ泊まろうと誘うがあえなくフラれる。

御油宿

客引きが強引なことで知られる御油宿で弥次さんも袖を引かれそうになるが「その顔でとめだてなさば宿の名の 御油るされいとにげていかばや」と歌を詠んで逃げ出す。

その先の松林で宿をとるために先行していた喜多さんを見つけるが、狐が化けたものと疑い弥次さんを縛り上げてしまう。

赤坂宿

9日目の宿泊先。

宮宿

10日目の宿泊先。七里の渡しの船旅で、船で小用を足すのが怖い弥次さんに宿の主人は竹筒を渡すが、弥次さんは使い方を間違えて船の中に垂れ流す結果となった。